■平成から「次の時代」を見る(6)

40代後半がビジネスパーソンの最大の分岐点です。大手企業では、およそ8割の人の昇進が、頭打ちになります。現場の最前線で、活躍したいと思っても、ラインから外されたりして、仕事に手応えを感じられなくなるケースが多くなります。

 

そして40代の、今のうちに見切りをつけ、外に出ることを意識して、次のステップへ進む準備をするか。あるいは、このまま居残るか。そうであるならば、定年までの10数年をどう過ごせばいいのか。様々な大きな壁に直面します。

 

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「人生は航海のようなもの」と言われますが、どんな航路を行くにしても、たとえば、暴風雨や大波があっても、途中で座礁したり転覆することなく、ハッピーエンドでゴールに到着したいものです。

 

ハッピーエンドにしたいのなら、この言葉が示すように、「エンド」(最後)を “ハッピー” にしなければなりません。そのためには、「エンドの法則」を満たす、2つの条件を攻略する必要があります。

 

1.最後が幸福度プラスになること

2.ゴールまで自力で完走すること

 

「エンドを “ハッピー” にする」ということを、別の言葉で言うと、「紆余曲折もあるだろうが、自分が選んだ航路を楽しんでしまう」、そうして最後、ゴールした時に、「いい航海だったと、心の底から思える」ということです。

 

ところが、『人生航海』の期間が長くなり、時代の波が大きく、しかもスピードを増して激しくなっていて、2つの条件を攻略することが、とても難しくなっています。

 

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まず、上の図の(1)のケースです。

40代後半で出世レースに残っていて、幸福度がとても高かった。だけど、50歳を超えて、役職定年の対象に。それからは、ずっと “不本意な” 会社生活。そうして定年を迎えた時点で、幸福度は0以下のマイナスになってしまった。

 

「40代後半と今の幸福度を、足して2で割ると、0以上のプラスだから良しとしよう」とは、決して思えません。「マイナスになっても、そこからプラスの方に変わっていく」ことの大切さ、「最後がプラスで終わること」の重要さを知っていれば、ここから好転していけるのだが・・・。

 

不本意というネガティブ感情を持ち続け、内向き・後ろ向きのままでは、これからも長く続く人生航海に向かって、「よし行くぞう!」という気持ちにはなれない。

 

さらに75歳あたりで、たとえば高血糖を進行させて、健康寿命が尽きてしまうと、「医療や人の手を四六時中わずらわさないと日常生活を過ごせない」という、これこそ本当に、“不本意な” 状態となり、辛くて長い晩年になってしまう。

 

そうではなく、「自力で完走し、プラスでゴールを迎える」のが(2)(3)です。途中、マイナスになるスレスレまで落ちても、また、凹凸凹凸と波乱万丈であっても、「自分自身の力でゴールまで行き、プラスで航海を終える」のが良いと思いませんか。

 

そして、あなたは、これからの『人生航海』をどのように描きますか?

 

今、ミドル世代に不足しているのが「起業家マインド」。つまり、チャレンジ精神です。

 

前回も書きましたが、トヨタ自動車が、グーグルやアップルなど、巨大IT企業も参戦した「次世代自動車産業」の覇権争いに、生き残っていくため提携した相手が、トヨタから見れば新興のソフトバンクです。

 

豊田章男社長(62歳)は創業家出身の3代目、継承者なのですが、彼に提携を決断させた背景は、「100年に1度の大変革時代」への危機感。起業時の精神に立ち返ったということです。

 

そして、トヨタと手を握ったソフトバンクを創業した、孫正義CEO(61歳)の言葉が光を放っています。

 

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仕事人生は、75歳になるまで、あるいは、もっと先まで続きます。たとえ、現在の会社で定年まで働いたとしても、「次の仕事」が待ち受けています。その選択肢は、「再雇用」「再就職」「起業」と多様ですが、あなたは、どれを選ぶのでしょうか?

 

いずれかの企業で働くにしても、仕事人生を全うするためには、今の時点から、「起業家マインドを持って、自ら考え、自ら動く」ことが決め手となります。

 

つまり、孫正義さんのように=「起業家のように」働くという姿勢で、考え方やスキルを変革していけば、視野が拡がり、可能性もそれだけ大きくなっていくはすです。

 

そして、仕事人生のあとも、ずっと続く、『人生航海』の展望も開けていくと思います。

 

ーー次回にーー