■平成から「次の時代」を見る(7)

「75歳になるまで、あるいはもっと先まで働く」という新たな時代を迎え、その先頭集団となる、40代・50代のミドル世代に必要なのが、次の『3つのS』です。

 

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この『3つのS』をひも解く前に、すぐ上の60代の状況を見てみましょう。

 

最近あちこちで、60代定年退職者らしき人を、休日に見かけませんか? 大手書店、商業施設、喫茶店、スポーツクラブ、図書館・・・で。でも平日のほうがもっと多く見かけ、そのほとんどは男性で、独りぼっちで淋しく、つまらなそうな顔をしています。

 

百貨店B1の食材売場や金融機関の窓口で、苛立って大声を上げ、周囲の顰蹙を買っている60代らしき男性も、時折見かけます。どちらも、社会の風景から浮き出てしまい、自分の役割や居場所も持っていないように見えます。

 

その背景は ――。
多くの会社は60歳で定年。男性ビジネスパーソンの多くは、この60歳の時に、“生前葬” で葬られたと思ってしまう。
その後の再雇用は、捨扶持しか与えられないので、長続きしない。65歳まで勤め上げる人も、その時点で仕事人生にピリオドを打つ。だけど、成仏できてはいない。
それまで家庭を顧みなかったツケが回り、奥さんから邪険にされる。「せめて昼ご飯は、外で食べてください。夕刻まで帰ってこないでください」と宣告される。そして仕方なく、自分の居場所を探して、独りで街をうろつくことになる。

 

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誰だって、60代で成仏なんかしたくありません。「65歳以降も、自分の力を発揮し、役割や目的、生きている実感を持って人生を送りたい」と思っているはずです。

 

時代の変わり目に、落とし穴にハマったとはいえ、上記のような60代の姿を見るのは、辛いことです。それに、「人生の長期化」と「働き手人口の減少」という日本社会の課題に対し、解決の一助になるどころか、足を引っ張る存在になっています。

 

これは社会的に、とても大きな “損失” です。今からでも遅くないので、「時代観」「人生観」「仕事観」に対する意識を切り換え、行動を起こして欲しいと思います。

 

そして40代・50代は、同じ轍を踏んではいけない。そのためにも、『3つのS』を、今からモノにしていかなければなりません。

 

ーー次回にーー