▼例えば化粧室ですが

先日、あるシティホテルの化粧室を利用しました。
 
間接照明で、化粧室にしては少し薄暗い印象でしたが、ラグジュアリー感のある居心地の良い化粧室で、小さなお子さんが洗面所を使う時のために、気の利いた踏台も用意されており、なかなか良い感じです。
 
ところが、化粧直しをしようと鏡の前に立ってみると、真上からダウンライトが当たる照明のために鏡に顔が暗く映ってしまい、自分の化粧の状態がよく分かりませんでした。
 
また、別のショッピングモールの化粧室では化粧台の前に立つと、照明が下から当たってしまい、眉毛もアイラインも飛んでしまったように映り、これも化粧直しが難しい状態でした。
 
こんな風に、おしゃれだけれど化粧直しができない、「これ絶対、作るときに女性が関わってないよね!」とつい思ってしまう化粧室が増えています。
 
これは化粧室に限ったことではないのですが、未だに利用者のことが二の次になっている施設や店舗があちこちで見受けられます。
 
見た目の満足感は高く、いわゆるインスタ映えはするのですが、実際に使ってみると 使いにくくて不親切、結局は不満が残るといったパターンです。
 
新しい施設を作る、あるいはリニューアルする場合は、頭で想像するだけでなく、ぜひ利用者の立場で実際のシミュレーションやモニタリングをお願いしたいと思います。
 
特に施設は、一度作ってしまったらそう簡単には変えられないと思いますので、何年にも渡ってお客様に不便を感じさせる事のないよう、最初にもう少しだけ手間をかけてお客様の目線で確認してから進めて頂けないでしょうか?
 
★施設は、実際の利用者が気持ちよく利用できることを最優先に考えましょう。
 
DSC_0274.JPG日暮れが早くなってきました。

▼「注文をまちがえるレストラン」

 先日、テレビ番組の敬老の日特集のコーナーで見たニュースですが、期間限定で「注文をまちがえるレストラン」というのがオープンしたようです。

まるで宮沢賢治の「注文の多いレストラン」を想像させるネーミングですが、このレストランは文字通り注文を間違える可能性のある、軽度の認知症の方たちがスタッフとして働くレストランでした。
 
実験的な取り組みとして行われたプロジェクトのようでしたが、私が何より心引かれたのは、映像で見たスタッフとお客様達がとてもいい笑顔でコミュニケーションをとっている姿でした。

もちろん、そういう特徴のあるレストランであることを知った上で来てくださっているお客様ばかりだと言うこともありますが、スタッフは楽しそうに仕事をしており、お客様もちょっとドキドキしながら料理が届くのを待ち、料理が間違っていても、間違っていなくても、それをネタにしたスタッフとのコミュニケーションを楽しんでいるようで、見ていてとても温かい気持ちになりました。

もちろんレストランである以上は対価に見合う料理が提供される訳ですが、もしお店の名前のように注文を間違えたとしても、それもかえってお客様が楽しむことができるレストラン。

一般のレストランでは、今のところこうはいきませんが、いずれ来る超高齢化社会においては、ひょっとしたら人が対応するレストランではこれが当たり前の姿になるのかもしれません。
と、いろんなことを想像させてくれるニュースでした。
 
★環境が変われば価値観も変わります。これからは商品を提供するだけでなく、何をもってお客様に楽しんでいただくか?直接、お客様と対面する店舗はもう一度、考えてみていただきたいと思います。
 
20170917-00075847-roupeiro-000-11-view.jpg「えへっ、まちがえちゃった!」と言っているような、お店のロゴマーク
 

▼フローリストで

先日、新宿のあるフローリストに、アレンジメントの地方配送を依頼しようと立ち寄った時のことです。

 

夕方のラッシュ時、お店もかなり込み合っていたのですが、そのお店の案内スタッフのお客様対応はとても見事で印象に残るものでした。

 

カウンターに並んだスタッフは、すでにお客様対応中で、順番待ちの列にも2人ほど並んでいました。

 

「これは待たされるかな?」と思った途端、案内スタッフから「順番に担当をお付けしていますので、もうしばらくお待ちください」と声が掛かりました。


「担当をお付けする?」と思っていると、列の一番前のお客様の所に「お待たせ致しました」と現れた担当スタッフは、お客様と一緒に花束にする花を選びに移動していきました。

 

案内スタッフからの質問に、アレンジメントの地方発送を依頼したい旨を伝えると、用途など必要な確認をしたあと、そのスタッフがカウンターで作業するスタッフに向けて、「アレンジメントの地方発送をご希望のお客様がお待ちです!」と、大きな声で伝えると、カウンターで作業や接客を行っている複数のスタッフから口々に「ありがとうございます!」「もう少々お待ちください!」などと私に声が掛かるのです。


今まで、ミステリーショッパーとしていろいろな花屋の調査も行ないましたが、これは見たことのない光景でした。


順番が回ってくると、案内スタッフが私を担当するスタッフに、すでに質問済みの内容を伝えています。


普通、こういった場合にはカウンターに行ってから、もう一度同じことを言わなくてはならないことが多いのですが、内容はすでにしっかり伝わっているので、話はその続きから始められます。


その他、カウンターでの配送の手続きや確認も大変スムーズで、とても安心感が持てる気分の良い対応でした。


長くミステリーショッパーやっているとプライベートでもつい、お店やスタッフを調査の目線で厳しく見てしまうことがありますが、今回の経験はまるでロールプレイングコンテストのパフォーマンスを見ているようで、一個人としてとても楽しませてもらいました。


そして、すっかりお店のファンになってしまった私は、近々ぜひまたそのお店から誰かにお花を贈りたい!と思いました。


★お客様への配慮を徹底したサービスは、そのサービス自体が強い集客力になります。

150923_155558.jpg彼岸花の季節になりました。