■楽観と自信を持とう(その2)

新年おめでとうございます。本年もよろしくお付き合いください。

平成の時代は30年前の本日から始まりました。そして今年、改元され、新しい時代が始まります。

 

元旦の新聞各紙は、年頭所感として、米中が長期の対立局面に入ったことや朝鮮半島の反日化を危惧していますが、日本および日本人の将来について、このように言っています。

 

朝日 「個人の生き方が新時代を左右――平成の始まり、30年前の日本はバブルの絶頂だった。当時、この国の現在を誰が見通していただろう。その中で確実に予測できていたことがある。少子高齢化と人口減少だ。でも有効な手は打たれなかった。では、今から30年先の未来を予想して手を打つことはできるだろうか」

 

読売 「新時代に適した財政・社会保障に――長寿化で給付の受け手が増え、支え手が減った以上、負担と給付のバランスを取り戻すべきだ。痛みは伴うが、将来世代へのツケを軽くできる」

 

日経 「Tech2050 新幸福論――テクノロジーの進歩が速度を増し、人類は2050年に肉体や能力の限界を超える。幸福のあり方も根底から覆る未来。岐路に立つ人類は新たな価値観を創り出すときに来ている」

 

毎日 「未来へつなぐ責任――日本の未来。それは猛スピードで進む超高齢化と若者の数の激減で、老い、縮小していく未来である。でも過去と切り離して、現在があるのではない。過去の世代が何をなしたか、あとの世代の生き方も運命づけられる。日本で今年生まれた赤ちゃんの半分以上は、22世紀の世界を見るだろう。私達には、世代を超えた重い責任がある」(毎日)

 

産経 「さらば、敗北の時代よ――30年前、世界の上位50社(時価総額)中、日本企業が32社を占めていたなんて若い人には想像もできないだろう。今や50社に食い込んでいるのはトヨタのみだ。人口も10年前をピークに減り続け、増えているのは国債という名の借金のヤマだけだ。まもなく迎える新しい時代は、明治から大正、大正から昭和、昭和から平成に御代替わりしたときのように、予測不能の時代に突入することだろう。そんな激動期に、我々はどうすればいいのか」(産経) 

 

各紙に共通しているのは、人生の長期化と働き手人口の減少という大波が押し寄せる中、今年5月1日改元後の新しい時代を見据えて、「世の中の流れを読んで、価値観や生き方を変える必要がある。変わらないことがリスクになる時代になった」ということです。

 

そして、このような時代では、「持つ必要のない悲観」(否定的な考え方、ネガティブ感情)を手放し、「自信に裏付けられた楽観」(肯定的な考え方、ポジティブ感情)を持つ。軽快に、晴れ晴れとした気持ちで人生航海を進めていくことが重要です。

 

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「自信に裏付けられた楽観」を持つためには、「(1)人生の羅針盤を持つ」「(2)人生航路の変化を楽しむ」「(3)今日の幸せを感じる」ことがキーポイントになります。

 

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激動の時代という荒波を生き抜いていける「羅針盤」(コンパス、人生の軸)を持ち、人生も社会制度も再設計が求められているという流れにいち早く乗り、今日一日の航海を楽しむという姿勢が大切だと思います。

 

(その3に続く) 

■楽観と自信を持とう(その1)

私達の中には「二人の自分」がいます。「楽観的な自分」と「悲観的な自分」です。ある時には「楽観的な自分」になったり、またある時には「悲観的な自分」になったりと、二人の自分を行ったり来たりしています。

 

「楽観的な自分」だけの人も、「悲観的な自分」だけの人もいません。誰の中にも二人の自分がいます。

 

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しかし、取り巻く環境が ≪ネガティブ感情≫(否定的な気持ち)を増幅させ、私達の中に、「悲観的な自分二人」と「楽観的な自分一人」がいるような感じです。

 

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けれども「悲観的な自分」を全面否定する必要はありません。例えば、「寂しさ、孤独を感じて悲観的になる自分」は、他者と過ごすことと一人で過ごすこと、この2つのバランスが一番良いところは、今の自分にとってどこかを考えるきっかけになります。

 

また、「モヤモヤして悲観的になる自分」は、何かが引っ掛かる、ザワザワして落ち着かないという気持ちの表れで、理屈では感知できない異常に気付くことができます。周りは賛成してくれるけど何かがおかしい、このままずるずる続けないほうが良い、といった虫の知らせです。

 

良い面もありますが、それでも「悲観的な自分」が二人もいるのは良くない。社会環境が大きく変わっていく時代では、「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に行動する」というのが歴史の教えだし、何かと悲観的になりがちな世相なので、「楽観的な自分二人」と「悲観的な自分一人」がいるほうがバランスが良いと思います。

 

そのためには、「悲観的な自分」を一人減らし、「楽観的な自分」を一人増やさなければなりません。 まず、「悲観的な自分」を一人減らす ―― その効果的な方法は、≪ネガティブ感情≫ のうち、たちの悪い 《4つの要因》 を消すことです。

 

《1》正体を掴めない漠たる “不安” を抱えたり、《2》考えても仕方のない “悩み” に囚われたり、《3》思ってはいけない無用な “心配” をしたり、《4》何ら根拠のない “思い込み” をしていると、イライラ・うつうつが募り、「全てがダメだ」「もうお終いだ」「自分には能力がない」といった誇張的で非生産的な思考パターンに陥り、次第に、他者への共感や社会適応力が欠落していきます。

 

そうすると、≪社会的認知の障害≫ を起こしてしまうのです。

 

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≪社会的認知の障害≫ を進行させないうちに、早期対応しなければなりません。次回は、私達の周りに増えている 不安障害 うつ病 MCI(軽度認知障害)を寄せ付けない、そのため、これらの症状を招きかねない 《4つの要因》を解消する方法について考えます。 

■三大不安と向き合う(その3)

人生の三大不安のうち、これまで「お金」「健康」について検証してきましたが、今回は三つ目の「人間関係」です。

 

この「人間関係」も、人生の長期化により、これまでの考え方が通用しなくなっています。例えば現在50歳のミドル世代は、男性95歳/女性100歳まで、あと45年間/50年間生きる可能性が十分あり、「いかにして人や社会と長期的に良好に関わるか」ということが重要なキーワードになります。

 

経済も人口も右肩上がりで、定年が55歳から60歳になった人生70年の昭和時代では、男性ビジネスパーソンは、組織の中で40代後半や50代前半になると、それなりの役職や重職が与えられて、発言する場と権力を持ち、それなりに輝けました。会社人間や男中心社会の住人であっても、定年後は人生最後まで10年足らず、配偶者も折り合いをつけてくれ、なんとか人生を全うすることができていました。

 

ところが平成の時代になってバブルが弾け、リーマンショックも経験し、今では役職定年制が定着して、55歳前後で一兵卒に。65歳まで雇用延長でも、組織は一部の人間以外は雇用したくないのが本音。そのため再雇用されても、金銭面、やる気の面でくすぶり、組織内で疎外感を味わい、老け込んでしまいがちです。

 

でも今や、75歳まで働くのが当たり前の時代になろうとしています。現に、小泉進次郎 厚生労働部会長が、現役世代の定義を「15歳から64歳まで」を「18歳から74歳まで」に変更すべきだと、10月23日に開催された健康保険組合全国大会で語ります。つまり、「75歳になるまでは働こう。そして年金支給は75歳からに。そうしないと国が持たないことを理解してください」ということです。

 

この流れに抗いようはなく、これからは職場を何度か変わり、“一個人の自分” や “素の自分” となって、新たな「人間関係」を作っていくことになるし、75歳で仕事からリタイアしても、他者や社会との関わりは、それから20年、25年と続きます。

 

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自分が関わる「人間関係」は、職場(現組織・転職後組織の人達、取引先の人達)、社会(友人・知人、地域の人達)、そして家庭(配偶者・子供、親・兄弟、義理の親・兄弟)と多様です。その中でも、最も大事なのは「自分という人間との関係」です。人生がこんなに長くなっても、自分の替えは無いし、自分とは生涯付き合っていかなければならないからです。

 

次に、増々大事になってくるのが「パートナーとの関係」です。 職場の人達とは退職後いずれ疎遠になりますが、配偶者などのパートナーは生涯のお付き合い。それに自分の親・義理の親の介護や相続の問題が付いてきます。そのため、家庭や地域を顧みてこなかった会社人間や、男中心社会にノスタルジーを感じる男性陣は、50歳になったらパートナーとの会話をこれまでの二倍以上に増やしたほうがいいようです。想定外のしっぺ返しを招いて後悔しないためにも。

 

そして「自分という人間との関係」「パートナーとの人間関係」を築くには、時代観や価値観を学び直し、長い人生を気分良く生き抜いていけるように自分を立て直すことが不可欠です。そのためにはまず、『人生の成功者』を再定義し、『人生の目的』を定めることがとても重要となります。人生が圧倒的に長くなり、少し前の人生70年時代、ましてや人生50年時代とは、『成功者像』がまるで違ってきているからです。

 

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「色々あったが、いい人生だった!」「とりわけ、パートナーには感謝したい」と最期に言って、旅立ちたい。そして縁あってこの世に生まれた、自分の生涯を生き切るのが人間としての究極の役割です。この役割を果たすためには、転換期となった “この世” の時代観や価値観を学び直し、長くなった “自分の生涯” を生き切るのを阻む三大不安を解消していくことが、何よりも大切だと思うのです。

 

ここで認識すべき重要なことは、「私達はとかく、自分を取り巻く変化を自分事として捉えない。変化に対して正面から向き合おうとしない。それゆえに、変化に適応する方策を積極的に講じたりはしない」ということです。その証左に、変化が現在進行形で起きている今、辛く悲しい現実が多く出現しています。

 

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これからは、判断や選択する際の基準を、「いい人生だったと最期に思える」および「パートナーに感謝」とし、学び直し、自分を立て直していけば、「自分という人間との関係」や「パートナーとの関係」を築いていくことができます。少しの勇気をもって、今日から一歩踏み出していくことです。

 

これにて、「三大不安(お金・健康・人間関係)に向き合う」ブログを終わります。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました、