▼すべての基本

我が社のご近所にあったイタリアンレストランが3月末で閉店しました。
 
駅からは徒歩7、8分と少し離れてたところですが、ランチ時には自転車でやってくるママ友グループや、シニア女性客で満杯で、人気のカジュアルで、シャレたお店でした。

我が社も、お客様との会食やパーティに、便利に使っていたので、閉店したのはとても残念でした。
 
このお店が閉店した理由は、色々あるでしょうが、一番の理由はオーナーシェフが体調を崩されて引っ込んでしまったことです。
 
オーナーシェフのお店の魅力は、料理も、ワインなどの飲み物も、お店の雰囲気も、すべてそのシェフのプロデュースならではの持ち味が出ていてこそのものです。その、お店の顔となっている肝心のオーナーが居なくなってしまったのでは、お店を開いている意味がなくなってしまいます。
 
だからこそ、代替えの利かないオーナーシェフは、すべての基本である自分の身体と精神の健康を何より大事にしなければならなかった。それなのに、そのことに思い至らないまま、閉店を迎えることになってしまったのです。残念です。
 
同じようなことは、他の業種の店舗でも言えます。
 
店舗はその責任者である店長が健在でこそ成り立っています。店長はまず、自分自身の健康を維持することで、責任を持って仕事を全うすることができるということを自覚すべきなのです。
 
しかし、この「当たり前」のことに気がついていない店長が結構多いのも現実です。例えば、具合が悪くなったら病院に行けば良いと考えている人が多いと思いますが、生活習慣病など様々な慢性疾患は一旦なってしまうと、治すのがとても難しい病気です。
 
今回のオーナーシェフも同じです。ポイント・オブ・ノー・リターンを超えてしまったばかりに、お店を閉店してしまうことに。そうならないためにも、自分の身体や精神のシグナルや悲鳴をこまめに聴いて、早めに対処していくという自覚が大事です。
 
それに何よりも、「身体や精神の構造を知って、掴んで、対処する」という健康意識を持ち、リスクを未然に防ぐことです。美味しい料理も素敵な商品も、店や商品に対する熱い思いも、全ては健康の上に成り立っているのですから。
 DSC_0047.JPG桜はそろそろ終わりですが、カイドウの花が見頃です。
 

▼せっかくの新店舗なのに・・・。

 先日、都心のショッピングモールを見て歩いた時のことです。

そのモールは昨年秋に大規模なリニューアルを行ったので、店舗はピカピカ、春らしい色彩が溢れていて見ているだけでウキウキした気分になってきました。ところが、何店舗か見て歩いていて、どうしても気になることがあったのです。

 

店舗では、什器の下の部分をストックスペースにしている事が多いのですが、そのストックスペースの引出し部分が、キチンと閉まっていない店舗が多いのです。新しい店舗なので、当然什器も新しく、引出しがキチンと閉まらないなんて考えられません。

 

気になって見にいくと、引出しだけではなく、棚に積んであるストック商品の箱も真っ直ぐに整えられていなく、商品の側に添えられているプライスカードも曲がったままで置かれています。

 

僅かの事だと思うかもしれませんが、それらのちょっとした凸凹や歪みは案外目に付くもので、その店舗全体の印象を下げてしまいます。もちろん、これは新店舗に限ったことではありません。

 

商品もディスプレイも素晴らしい!だけど、スッキリして見えない印象の店舗。あなたの店舗はそうなっていないでしょうか?

 

★引出しが元に戻っていないのを見つけたら、自分がやったのでなくてもキチンと戻すと、店内の空気が好循環します。スタッフの目配りはお客様に対してだけでなく、店内の環境に対しても同様に。愛情は細部に宿り、細部から人は幸福を感じます。

 DSC_0064.JPG三分咲きの河津桜

 

▼繁忙時の接客は?

 前回はショッピングモールの閑散期に行ったCS調査について書きましたが、今回はその逆で繁忙時のお話です。

繁忙時に行った最近のCS調査で、特に気になったことがあります。それは、お客様が入店した時点で、スタッフ全員が接客中だった時の対応です。スタッフは皆、目の前のお客様から視線を離すことはなく、フロア全体への目配りが出来ていない状態です。
 
したがって、新しいお客様が入店しても挨拶は行われず、何か聞きたいことがあってスタッフを探しているお客様の視線にも気がつきません。そのうち、お客様はお店を出ていきます。
 
このようにして、もしかしたらそのお店で買い物をしたかもしれないお客様は、入店したタイミングが悪かったばっかりに、接客を受けずに、後味悪く去って行ってしまうのです。
 
そもそも、スタッフはなぜ、対応中のお客様から視線を離せないのでしょう?それは、視線を外すことがお客様に対して失礼なことだと思い込んでいるからなのです。これでは、お店としてスタッフの人数以上のお客様の対応は出来ないことになります。
 
この状況を改善するポイントは、対応中のお客様から視線を外して、他のお客様に挨拶したり、周囲への目配りを行っても、失礼にはならないということを、店長がスタッフに教えることです。
 
もちろん、視線を外すタイミングや、「失礼しました」とお詫びのひとことが必要な場合もありますが、心のこもった接客をしていれば、視線を外しただけでお客様が怒り出したり、帰ってしまったりすることは決してありません。
 
例えば、スタッフが一人しか居ないお店はどうしているのでしょうか? 私は、一人で3人も、4人ものお客様対応を、平行して上手に行っているお店を知っています。そのお店は、いつ行っても感じがよく、モールのCS調査では、いつも上位に入っています。
 
どこの店舗でも店長はスタッフ不足に悩んでいますが、増員出来ないのならば、まずは各スタッフが複数のお客様対応を出来る様に、オペレーションの工夫をしてみてはいかがでしょうか?
 
★今まで「出来ない!」「無理!」だと思っていたことも、スタッフが納得すれば出来るのです。そして、それが出来れば、せっかく入店して下さったお客様に対して、失礼な対応をしなくて済むだけでなく、より温かい応対も出来るようにもなっていくのです。
 
DSC_0026.JPG沖縄のホテルのフロントで見かけた「春節」の飾り